日本のいちばん長い日

【作品紹介 - Amazon.co.jpより - 】
昭和20年8月6日と9日に原爆投下、8日にはソ連参戦と、追い詰められた日本はついにポツダム宣言の受諾を決定した。しかし、あくまでも徹底抗戦を叫ぶ一部の軍人たちは、8月15日正午に流される玉音放送を阻止すべくクーデターを計画。かくして終戦までの24時間、日本のいちばん長い日の幕が開ける!大宅壮一のノンフィクションを原作に、戦中派のシネマアルチザン岡本喜八監督が腹をくくった骨太の演出で迫る東宝戦記大作「8・15シリーズ」の第1作。あえて民間人を登場させず、お偉方たちの右往左往を描くことで、戦争の愚かさ滑稽さを濃密に醸し出される驚異。三船敏郎をはじめとするオールスター・キャストの熱演、誇り高きスタッフワークに支えられながら繰り広げられる2時間半余の上映時間、そしてラストでは岡本監督が真に訴えたかったテーマが荘厳に奏でられていく。もはや戦争映画の枠など優に越し、日本映画の底力をとことん見せつける傑作中の傑作である。(増當竜也)

【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 28件
[5点] 岡本喜八の最高傑作だが
そう云う事を越えて、日本人としてこの映画はおさえておかなければならない。
この映画を観れば、簡単に「愛と平和」だの「憲法九条を守れ」だのと云えるはずがない。
祖国を思い、祖国守ると云う事に、当時の日本人がどれ程の気持ちを抱いていたか。
阿南、大西、田中、鈴木、畑中、椎崎、皆ギリギリの中で、ギリギリ迄祖国を思い続けていたのだ。
今の日本人は誰一人として彼らを嗤えない。
日本人として、居住まいを正して正視すべき国宝級の映画。 (2007-10-25)
[5点] お盆に。お盆で無い日にも。
半藤一利原作

敗け戦の幕引きは難しい。
昭和二十年も八月に入り
大東亜戦争仲裁を頼むソ連は
今こそ戦機と不可侵条約を破り攻め込み
アメリカは広島、長崎に新型爆弾の人体実験を試みる。
反撃する国力は既に無い。

現代の若者にはピンと来ないかもしれない
「国体護持」が鍵となり
敗戦交渉がはかられるが結局捗らず
御聖断によりポツダム宣言受諾が決定する。
それを実行に移す閣僚も命の保証は無い。

「宮城事件」を軸に
”玉音放送”までの一日を語る。

戦後の日本の始まりが如何なるものであったか
息つく暇の無い映像と共に
戦争の終結の難しさから想像してみたい。 (2007-09-28)
[3点] 白黒なのがもったいない
軍部と政府の対立が「色」で表わされれば良かったかなと。

ここのところ、黒澤、小津、成瀬などの映画を見てたので、それらで知った俳優たちがゾロゾロ出てくるのは嬉しい。配役の適材適所ぶりには感心する。小林桂樹さんはいかにもああいう役回りだよな、とか(笑)。 (2007-09-25)
[5点] 豪華な俳優陣が演じる軍の長い1日
 日本の戦争大作映画の面白くない点は、軍や政治家の言動を描きながら一兵士や庶民のドラマも無理矢理詰め込もうとするところである。一兵士の人間ドラマに焦点を当てた低予算の秀作は数多くあるので、中途半端な人間ドラマを描くぐらいだったら戦闘シーンや軍内部の人間関係や政治的なかけひきに描写を費やしたほうが良い。この「日本のいちばん長い日」は軍内部の混乱の1日にしぼっていることで、非常に面白くなった作品で、見事に整理された脚本と白黒の画面、そして東宝オールスターの豪華な顔ぶれを岡本喜八がいつもとは違う重厚なタッチで演出している。(当初の監督予定は小林正樹)
 三船敏郎は重厚な演技で悲劇の人・阿南陸相を演じきっており、対する山村聰の米内海相も見事。この2人以外も当時の東宝の主役級の俳優が多数出演しているが、そんな中で個性派俳優として知られる伊藤雄之助と天本英世の熱演が印象的だった。この当時はまだ俳優が軍服を着こなせたんですね。今は軍服や時代劇の衣装を着てサマになる俳優がほとんどいないので、こういった戦争映画の製作は今後は難しいでしょう。 (2007-09-01)
[5点] すさまじいド迫力
 東宝俳優のすさまじいド迫力、圧倒的な存在感にただただ脱帽。何なんでしょうね、この緊張感は。この当時の日本映画は本当にすごいですね。とにかく感想にならないくらいに圧倒されました。ドキュメンタリータッチで玉音放送までの1日を描いているのですが、戦闘シーンなどがほとんどある訳でもないのに引き込まれていきます。監督の手腕・名優の演技・脚本等全てがすばらしい(黒澤年男の演技がちょっとおおげさ?)。現在の日本の映画界ではリメイクしても、ここまでの作品には仕上がらないでしょう。テーマもはっきりしていますしね、必見です。 (2007-08-26)
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